医療材料を同種同効品に切り替える際の注意点

2026.09.15医療経営

同種同効品に切り替える際の注意点

医療材料には、用途が同じでも、材質や形状、規格、操作性などが異なる製品があります。

材料費や院内在庫を見直す際は、価格だけで判断せず、現在使用している製品と同等の用途・機能を持つ候補を整理し、品質や安全性、供給体制を含めて比較することが重要です。

本記事では、医療材料における同種同効品の考え方と選定手順、切り替え時の注意点について解説します。

※本記事でいう「同種同効品」は、院内で比較・切り替えを検討する類似の医療材料を指します。

 

医療材料の同種同効品とは

医療材料における同種同効品とは、メーカーや製品名は異なるものの、使用目的や機能が類似し、同じ診療場面で比較候補となり得る製品を指します。

ただし、用途が同じでも、材質、寸法、接続方式、操作性、滅菌方法などが異なる場合があります。

そのため、単に価格や名称が近いことだけを理由に、同じように使用できるとは限りません。

候補を比較する際は、製品表示や添付文書、仕様書などを確認し、自院の使用環境や既存機器との適合性、医療従事者の操作方法まで含めて判断する必要があります。

 

同種同効品の見直しが必要な理由

同種同効品の見直しが必要な理由

現在使用している材料に問題がなくても、購入価格の上昇や供給状況の変化、院内在庫の重複などをきっかけに、採用品目の見直しが必要になることがあります。

以下にて、同種同効品の見直しが必要な理由について解説します。

 

医薬品より分類が難しい

医療材料は、医薬品のように有効成分を中心として比較できるものばかりではありません。

同じ用途の製品でも、材質、形状、サイズ、操作方法、使用部位、接続する機器などに違いがあり、診療科や手技によって求められる条件も変わります。

そのため、品目名だけで判断せず、使用目的や機能、規格などの情報を整理し、比較できる単位に分類することが重要です。

品目数が多い場合は、マスタや管理システムを活用する方法もありますが、導入前に費用や運用体制を確認する必要があります。

 

材料費と在庫を見直せる

同じ用途の材料が複数採用されている場合、購入数量が分散し、在庫管理が複雑になることがあります。

使用実績や在庫量を確認したうえで採用品目を整理すれば、重複在庫や期限切れの抑制、発注業務の効率化につながる可能性があります。

ただし、安価な製品への切り替えが常に適切とは限りません。

品質や安全性、供給の安定性、切り替えに伴う教育や管理の負担も含め、総合的に判断することが大切です。

 

同種同効品の選び方

同種同効品への切り替えは、購入実績の整理、用途・機能による分類、比較評価、委員会での決定という順序で進めます。

以下にて、それぞれの手順について解説します。

購入実績を整理する

まずは、現在使用している材料について、購入価格、購入数量、使用部署、使用量、在庫量、廃棄状況などを整理します。

購入実績を確認することで、支出額が大きい品目や在庫が多い品目など、優先的に見直す対象を選びやすくなります。

他院の購入実績や価格情報を参照する場合は、病院の規模、診療機能、購入数量、契約条件などが異なる点を踏まえたうえで、自院の価格水準を客観的に確認する材料として活用します。

用途や機能で分類する

候補となる医療材料を、使用目的、使用部位、機能、材質、形状、規格、使用する職種や診療科などで分類します。

同じ用途に見える製品でも、適応する手技や既存機器との接続条件が異なる場合があるため、実際の使用場面を踏まえて比較することが重要です。

分類結果を基に重複する採用品目を把握すれば、在庫や発注方法の見直しを検討しやすくなります。

 

品質・供給体制・価格を比較する

複数の候補がある場合は、品質や安全性、供給体制、納期、価格を比較します。

製品表示や添付文書、仕様書などを確認し、必要に応じてサンプル評価や使用部門からの意見収集を行います。

価格については購入単価だけでなく、切り替えに伴う教育、マスタ変更、保管、廃棄などの負担も確認し、自院の条件に合う候補を絞り込みます。

 

材料委員会で決定する

候補を絞り込んだ後は、経営層だけで判断せず、医師、看護師、臨床工学技士、購買担当者など、実際の使用や管理に関わる部門を交えて検討します。

材料委員会では、品質や安全性、操作性、供給体制、価格などの評価結果を共有し、採用の可否や切り替え方法を決定します。

決定内容や採用理由を記録しておくことで、導入後の検証や将来の見直しにも活用できます。

 

導入・運用時の注意点

導入・運用時の注意点

同種同効品へ切り替える際は、導入前に使用部門で評価を行い、操作方法や使用感、既存機器との適合性などを確認します。

切り替えが決定したら、対象製品、開始時期、変更点、注意事項などを医療従事者や購買・在庫管理担当者へ周知し、必要に応じて研修や手順書の更新を行います。

既存品との併用期間を設けるか、一斉に切り替えるかは、製品の特性や在庫状況、誤使用のリスクを踏まえて判断します。

併用によって取り違えの危険が高まる場合もあるため、一律に段階移行が適切とは限りません。

また、発注・在庫・請求に使用する商品マスタを事前に更新し、切り替え後は使用状況、現場からの意見、不具合、欠品や納期の変化などを継続的に確認します。

問題が生じた場合に採用品目や運用方法を見直せる体制も必要です。

 

おわりに

本記事では、医療材料を同種同効品に切り替える際の考え方や選定手順、導入・運用時の注意点を解説しました。

同種同効品は、用途や機能が類似する製品を比較する考え方ですが、材質や規格、操作性まで同じとは限りません。

切り替えを検討する際は、購入実績を整理し、用途や機能による分類、品質・供給体制・価格の比較を行ったうえで、材料委員会などで総合的に判断することが重要です。

導入前の評価や現場への周知、マスタの更新、導入後の確認を行い、品質と安全性を維持しながら、材料費や在庫の適正化につなげましょう。

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タグ : コスト削減 医療材料
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MRP医療コラム編集部

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