2024年10月から実施された医薬品自己負担の取り組みについて
2025.03.27医療経営
2024年10月から、日本の医療制度において医薬品の自己負担に関する新たな取り組みが開始されました。
本記事では、その概要、制度の背景、特別料金の計算方法、そしてジェネリック医薬品の特徴について詳しく解説します。
医薬品自己負担の概要
2024年10月から始まった医薬品の自己負担とは、患者が医療機関で処方された薬剤の費用に関する施策を指します。
ジェネリック医薬品がある薬について、あえて先発医薬品を選んだ場合、特別料金を支払わなければならない取り組みです。
ジェネリック医薬品は先発医薬品と同じ効能を持つ薬であり、同じような用法・用量で使ってもらえます。
当取り組みでは、先発医薬品とジェネリック医薬品の薬価の差額における1/4相当を、特別料金として設定しています。
たとえば、先発医薬品が100円、ジェネリック医薬品が40円だった場合を見てみましょう。
まず、先発医薬品とジェネリック医薬品の差額は(100円 – 40円) = 60円となります。
この60円の1/4相当、つまり60円 × 1/4 =15円が、特別料金として請求されます。
あえて先発医薬品を選んだ患者は、通常の自己負担額に加えて15円の追加負担が発生します。
患者はジェネリック医薬品を選んだ場合、自己負担額は12円ですが、先発医薬品を選ぶと自己負担額は45円になります。
とはいえ、先発医薬品を処方・調剤する必要がある場合は、この限りではありません。
当制度の背景
現代の日本は超高齢化社会であり、就労者数の減少や医療費の増加といった、深刻な課題を抱えています。
特に、医薬品費用の増大は国民健康保険財政に大きな影響をおよぼす要素です。
このような状況を受け、政府は医療費の適正化と患者の負担軽減を両立させるため、医薬品自己負担制度の見直しを進めてきました。
2024年10月からの取り組みはその一環として実施され、特定の医薬品や患者の状況に応じて自己負担額の調整が行われたのです。
医薬品の自己負担に関するFAQ

こちらでは、医薬品の自己負担に関するFAQをご紹介します。
すべての先発医薬品が対象となるのか
結論として、すべての先発医薬品が対象となるわけではなく、「長期収載品」が対象となります。
長期収載品とは、ジェネリック医薬品がある先発医薬品を指します。
先述の通り、ジェネリック医薬品は新薬や先発医薬品よりも普及率が低いことから、積極活用を目的としています。
特別料金を支払う理由
国民が支払う保険料や税金で賄われる医療保険の負担を公平にし、長期的に国民の健康を維持することが目的です。
医療上の必要性がある場合を除き、価格が高い一部の先発医薬品を希望する際は財源確保のために特別料金を請求します。
特別料金の収入が増えても医療機関や薬局の収入が増えるわけではなく、医療保険の財源確保のために充当されます。
特別料金を支払うべき状況
使用感や味など、薬の有効性に関係のない理由により先発医薬品を希望した場合になります。
過去にジェネリック医薬品を服用した際、副作用が発生した場合は医師や薬剤師に相談したうえで特別料金の有無が決定します。
特別料金を支払わなくても良い状況
流通や医療機関・薬局にジェネリック医薬品の在庫がなく、やむなく先発医薬品を処方する場合は特別料金が発生しません。
とはいえ、薬局や医療機関では適量の在庫を確保しておく必要があります。
ジェネリック医薬品の特徴

日本ジェネリック製薬協会によると、ジェネリック医薬品は先発医薬品と同じ有効成分を使っている薬と定義しています。
品質や効き目、安全性が同等の薬であり、厚生労働大臣の承認を受け、国の基準・法律に則って製造・販売しなければなりません。
また、ジェネリック医薬品のなかには服用しやすいサイズや味、香りに改良されているものもあります。
ジェネリック医薬品は先発医薬品の特許期間が過ぎ、権利が国民の共有財産となってから製造できます。
先発医薬品を製造・開発する際には9~17年の歳月、および数百億円以上の投資が必要です。
一方、ジェネリック医薬品の場合は3~4年で数億円の開発費があれば製造・開発が可能となります。
一方、先発医薬品とジェネリック医薬品では、有効成分以外の添加剤に違いが現れます。
この添加剤が先述した味や香りに影響をおよぼすほか、患者が懸念する要因と考えられています。
とはいえ、これらは疾病に対する有効性は認められないため、薬の効能としては差がありません。
国としては保険費用の抑制だけではなく、患者の費用負担を軽減するために、ジェネリック医薬品の普及に努めているといえます。
おわりに
本記事では、2024年10月から実施された医薬品自己負担について解説しました。
2024年10月から始まる医薬品の自己負担とは、患者が医療機関で処方された薬剤の費用に関する施策を指します。
当取り組みでは、先発医薬品とジェネリック医薬品の薬価の差額における1/4相当を、特別料金として設定しています。
一方、すべての先発医薬品が対象になるわけではなく、一部特別料金を請求されないこともあります。
患者は先発医薬品とジェネリック医薬品から選択が可能ですが、日本ではジェネリック医薬品の普及は発展途上です。
医療機関や薬局スタッフはジェネリック医薬品に関する説明を行い、安全性や有効性について正確に伝えることが重要です。
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